毎月更新!時事コラム
最近の税に関するコトバ集
◆「裏金として申告していない雑所得は、所得税の申告をしていなければ脱税になります」(12月8日、衆議院議員の枝野幸男氏)――国会で。自民党派閥の政治団体収支報告書違反の件で、国会も政治報道も、同話題や質問で持ちきりになっている。政治資金を集めるパーティー券の収支について、枝野氏は「キックバック(還流)を否定するわけではない。我々もかつての政党では、そうしたパーティーはあったし、違法ではない」とドキッとさせる事実を明かした。そのうえで法律上では「政治資金規正法の意図的な不実記載という大変重い犯罪になる」と指摘した。問題は支出の不記載と共に、受け取った側の収入の改ざんや脱税にまで及んでいる可能性があることだと総理に主張した。
◆「全部で3.4億円、これ非課税ですか」(12月8日、衆議院議員の蓮舫氏)――国会で。安倍昭恵氏が政治資金を非課税で相続した問題で蓮舫氏が吠えた。安倍晋三元首相が亡くなった2022年7月8日に政治資金団体「晋和会」の代表に妻の安倍昭恵氏が就任した。引き継いだ総額は、寄付金2億円超、パーティー収入約7000万円、朝食会約300万円、個人献金340万円、前年度からの繰越金5200万円で合計3.4兆円に上ることが明らかになった。この数字は一般報道よりも約1億円超多い金額となった。蓮舫氏は岸田首相に対して「総理これね、変えませんか、この制度」と投げかけたが、岸田首相は政治団体の関係者が判断する問題だと述べるにとどめた。
◆「異次元の少子化対策とは何だったのか」(12月6日、作家の乙武洋匡氏)――SNSで。東京都が5日、私立を含めたすべての高校の授業料を実質無償化する方針を明らかにし、小池百合子都知事が「国に先行して、高校の授業料の実質無償化、学校給食費の負担軽減にも大胆に踏み出し、子育て世帯を全力でサポートする」と述べた。都は現在、所得制限をした助成を行っているが、2024年度から所得制限を撤廃する方針という。一方、岸田政権が打ち出す「異次元の少子化対策」において、3.5兆円の財源確保で国民から約500円徴収を2026年度から始める調整をしていると報道された。乙武氏は「小池知事とは、残酷なまでに対照的」と岸田政権を批判した。
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インターネット版官報
インターネット版官報は、紙の官報と同じ内容をインターネットでも閲覧できるようにしたものである。直近90日間の官報は全て無料で閲覧できるほか、電子署名が付与された状態でPDFとしてダウンロードをすると、そのPDFがオンライン登記申請時にも利用できる。また、03年7月15日以降の法律、政令等に関する官報情報と、16年4月1日以降の政府調達の官報情報を無料で公開している。
官報は明治期に創刊されて以来、国の法令や公示事項を掲載し、国民に周知するための国の機関紙である。内閣府は独立行政法人国立印刷局と契約を結び、官報の編集、印刷の業務を国立印刷局に委託している。官報には「本紙」、「号外」のほか、政府機関が調達する一定額以上の物品の入札公告を掲載する「政府調達公告版」や、災害時など臨時に官報の発行が必要になったときに発行される「特別号外」がある。
12月6日、行政のデジタル化の一環として、インターネット版官報に法的な拘束力を持たせるための法律が参議院本会議で可決・成立した。インターネット版官報は、これまで紙の原本に付随するものとみなされ、法的効力がないものとして扱われていた。新しい法律でインターネット版官報に法的効力を持たせることで、印刷を待たずに情報を周知できるようになったほか、印刷を減らすことで経費削減が期待される。
押さえておきたいIT用語
政府(ガバメント)クラウド
クラウドとは外部の事業者がインターネット経由でデータ管理などのサービスを提供する形態である。クラウドのメリットには、データ管理の負担減やコストダウンなどが挙がる。政府クラウドは、行政機関が保有する住民基本台帳や戸籍、国民年金など20分野の個人情報を含む情報を保管するもので、複数の民間クラウドサービスによって構成されている。
デジタル庁は11月28日、政府クラウドとしては初の国産クラウドとして、大阪市に本社を置く「さくらインターネット」のサービスを採用した。これまで政府クラウドとして選ばれていたのは、Amazon社が提供する「AWS」やGoogle社が提供する「Google Cloud」など米大手IT企業4社が提供するサービスだけだった。デジタル庁は政府クラウドの国産導入に向け、9月に選定方式を改定。1社で満たす必要があったこれまでの選定要件を、他社サービスを利用することで満たすことを認めた。選定方式の見直しを受け、国内からはソフトバンク社やインターネットイニシアティブなどの企業が政府クラウド採用の選考を受け、今回、さくらインターネットが選ばれた。2025年末までにすべての選定要件を満たす必要があるといった条件つきだが、政府クラウドの海外企業への依存を解消できる国産クラウドに期待する声は大きい。河野太郎デジタル相は記者会見で「今回初めて国産のガバメント(政府)クラウドの可能性が出てきた。ぜひ頑張っていただきたい」とコメントしている。








